甘酒神事から知る神道~神道用語一覧~

甘酒神事を追う中で、神道用語がかなり出てきますので、簡単にまとめてみました。神社での式典や神事などで分からない用語があり次第、調べて追加していきます。

神道用語一覧

祭祀(祭・祭典)用語

国家祭祀

祈年祭(2月4日の豊穣祈願祭)、月次祭(陰暦6月と12月の11日の国家安泰・天皇長寿を祈る祭)、新嘗祭(11月に行われる収穫祭)など

例祭

年に一度、祭神または神社に由緒ある日をもって行う大祭のこと。

大祭

例祭、祈念祭、新嘗祭、式年祭など神社に特別の由緒ある祭祀(さいし:祭、祭典)。

中祭

歳旦祭、元始祭、神嘗祭当日祭、明治祭など、または、これに準ずる祭祀および神社に由緒ある祭祀。

小祭

大祭・中祭などの国家公共の祭祀以外のすべての祭祀。

特殊神事

神社において行われる祭儀の中で、その神社にとって特別の由緒をもつ神事。古い時代に起源をもつ神事(古代祭祀)で、狩猟の神事や農耕関係の神事などが挙げられ、加えて、1年の年中行事や臨時の行事が神社の神事になったものがある。

特殊神事の特徴

①全国、一般的に行われないもの。
②その神社に特殊な由来があり伝来して続いているもの。
③古く一般的に行われていた神事でも、変遷があってその神社独特の神事となったもの。
④祭礼の一部を成すものも多く、これまで私祭といったものも多い。

夏越の祓(なごしのはらえ)

旧暦6月晦日に行われる大祓のこと。茅の輪くぐりが有名。

大祓(おおはらえ)

6月(夏越(なごし)の祓)と12月(年越(とごし)の祓)に行われる厄や穢れ払いの神事

 

祭事の中の儀式の用語

修祓(しゅうばつ・しゅばつ)

祭典の直前に行われる罪穢れを祓う行事。

祝詞(のりと)

祭典の際に神に対して唱える言葉。祓詞なども含めた総称。

祓詞(はらえことば)

祭典の直前に必ず行われる祓の時に唱えられる祝詞の一種。

直会(なおらい)

祭りにおける酒宴行事のこと。祭典終了後に神饌を下げてそれを頂く行事で、神人共食(人と神が共に飲食をすること)の思想に基づいている。

 

供物の用語

初穂(はつほ)

秋の収穫時にまず最初に神に奉献する稲穂。収穫祭時の穀物はこの初穂で甘酒を造る事が多い。
※稲だけではなく、夏(7月ごろ)は麦の初穂、秋(9~10月ごろ)は稲の初穂。

幣帛(へいはく)

神に奉献するものの総称。神饌も含まれる。

神饌(しんせん・みけ)

神に供える飲食の総称。生の神饌を生饌(せいせん)、調理した神饌を熟饌(じゅくせん)といい、その種類は、酒、水、塩、穀類、草実、蔬菜類、鳥獣魚介類などが挙げられる。日本の祭りの特徴は、神の出現・降臨を願い、神饌を供えて神をもてなし、神と人が共に食事をすること(神人共食)です。

 

祭具の用語

御幣(ごへい)

幣帛の一種で、幣束ともいう。

茅の輪(ちのわ)

6月晦日または7月晦日の祓(夏越の祓:なごしのはらえ)に参道に立てられる茅(ちがや)で作られた大きな輪。

 

参考文献

・國學院大學日本文化研究所、(1999)、神道事典、弘文堂